WordPress 6.9 ロードマップの概要(2025年12月2日リリース予定)

2025年12月2日にリリース予定のWordPress 6.9で実装される新機能をまとめました。

個人的に注目しているのは、まず「簡易編集モード」。これは、お客様にも自信を持っておすすめできそうな機能です。もう一つは、ブロックの表示・非表示を切り替えられる機能で、サイト構築や運用の場面でとても役立ちそうだと感じました。

さらに、WordPressがMCPを活用し、他のMCPサーバーと接続して利用できるようになることで、新しい可能性が広がるのではないかと期待しています。

サイト編集機能(Site Editor)の拡充

簡易編集モードの追加

全てのデザインツールを常に表示するのではなく、コンテンツ編集を中心としたシンプルな編集モードが追加されます。このモードでは、コピーや画像だけを更新したいユーザーが、余計な設定に邪魔されず作業が可能。
また、必要に応じて従来のスタイル設定ツールにも切り替え可能で、編集とデザインの操作を分けることで、それぞれの機能へのアクセスがシンプルになります。

ブロックを非表示にする機能

サイトには表示はしないが、編集画面上では保持しておきたいブロックを「非表示」として設定できるようになります。一時的な非表示や検証時に便利な機能になります。
さらに、画面サイズに応じてブロックを非表示にする機能など、将来の改善に向けた基盤も構築するとのこと。

コンテンツ制作の効率化

ブロック単位でのコメント機能

https://make.wordpress.org/core/2025/07/28/roadmap-to-6-9/より

編集チームや複数人でのレビュー時に、各ブロックへ直接コメントを残すことが可能になります。

操作性の向上

ブロックのドラッグ&ドロップや設定メニューのUIが見直されます。

どこでもコマンドパレット

https://make.wordpress.org/core/2025/07/28/roadmap-to-6-9/より

検索ボックスのように操作を入力して機能を呼び出せる「コマンドパレット」が実装されます。ページ移動や設定呼び出しが素早く行えるようになりなります。

パフォーマンスとユーザー体験の改善

  • ページ遷移やデータ読み込みの高速化
  • スタイルシートの最適化や、ブラウザの「bfcache」対応による表示スピード向上
  • ログイン中の操作レスポンス改善

その他の注目ポイント

  • 管理画面の刷新(試験的導入)
    WordPress 3.8以来となる大幅なデザイン見直しが、Gutenbergプラグイン経由で試験的に提供されます。
  • AI関連の公式プラグイン開発
    「MCP Adapter」や「PHP AI Client SDK」など、AIとの連携を前提とした公式プラグインが並行して開発中です。

リリーススケジュール(予定)

ステージ日付
Beta 12025年10月21日
Beta 22025年10月28日
Beta 32025年11月4日
RC12025年11月11日
RC22025年11月18日
RC32025年11月25日
Dry Run2025年12月1日
正式リリース2025年12月2日

https://make.wordpress.org/core/6-9/より

出典

石井秀幸@WEBデザイナー
WordPress公式『横浜 WordPress Meetup』主宰/株式会社ノクチ基地 取締役/モンゼンクリエイティブ合同会社 代表。WEB制作に関する技術や役立つ情報を発信していきます。10年にわたるWordPress歴を背景に、幅広いアイデアを形にするお手伝いをしています。